「食べる」ことは毎日欠かせない行為であり、なおかつ一生続くもの。ただ、空腹を満たせばいいものではありません。食事を正しく楽しくとることで、歯や顎、また体や心が健康に育っていきます。お子さんには、「食べること」の大切さを、食育を通して身につけていただければと思います。
「虫歯になる」「ごはんに響く」など悪者にされてしまいがちなおやつ。しかし、一度にたくさんの量を食べられないお子さんにとって、おやつは大切な“食事”でもあります。与える物やタイミングなどに注意しながら、楽しい時間にしてあげてください。
理想的なおやつとは?
「おやつ」というと、お菓子だと決めてしまいがちですが、そんなことはありません。次のような、体やお口の成長に必要な要素を持ったものを選んであげましょう。
- 噛みごたえのあるもの
- 薄味なもの
- 糖分の少ない手づくりのもの
- カルシウムが多いもの
- 脂質が少ない低カロリーなもの
- 保存料、着色料などの添加物が入っていないもの
たとえば、おにぎりや焼きいも、とうもろこしなどもいいでしょう。また、一緒にとる飲みものは、糖分が多く含まれているジュースやスポーツドリンクなどは避け、基本的にはお茶をあげるようにしましょう。とくに、フッ素が含まれている緑茶は、虫歯予防におすすめです。
日頃の何げないクセが、歯並びを乱してしまう原因になります。歯並びの乱れは、虫歯を招きやすいだけでなく、顎や顔、全身の成長にも悪影響を与えてしまうこともあるのです。お子さんに次のようなクセが見られる場合には、できるだけ直してあげてください。
【ほおづえ】 | 【指しゃぶり】 | 【口呼吸】 |
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片顎に力がかかり、噛み合わせが乱れてしまうことがあります。 | 前歯に力がかかり、出っ歯など、歯並びの乱れにつながります。 | 口の中が乾燥し、虫歯菌が繁殖しやすくなるほか、顎の成長にも支障をきたします。 |
【片側ばかりで噛む】 | 【うつぶせ寝】 | 【丸飲み】 |
片顎ばかりに負担がかかり、歯並びが乱れたり、顎の正しい成長が妨げられたりすることがあります。 | 顔や顎の骨をゆがませてしまうことがあります。 | 噛む力が顎に伝わらず、顎が正しく成長できなくなります。 |